19 肋骨骨折

肋骨骨折は日常でもよく見る骨折です。打撲したとかひねったとかで折る事も多いですが、
皆さんが思いもしない事でも肋骨は折れてしまいます。当院の症例ですが、

  • 階段を降りようとして滑った(打撲はしていない)。
  • ゴルフの打ちっ放しで日頃200球だが、400球ほど打ちっぱなしをした。
  • 急にエアロビを始めた

など明らかな打撲した覚えもないのに、急に胸痛が出現したと受診されました。
いずれも方も明らかな骨折が確認され、しかも打撲した覚えがありません。
もちろん病的骨折(癌の転移外傷でなく病気が原因)ではありませんでした。
冬も案外多くてインフルエンザや風邪が原因のしつこい咳により肋骨骨折した人も毎年数人います。
咳がひどい人は早めに内科の先生に診てもらい咳が長いようなら相談して鎮咳薬をもらいましょう。
肋骨骨折は初診では非常にX線検査に写りにくい時があります。
整形外科の教授でも初診のX線で骨折が確認できない事があります。
また重症でも痛くない時があるので、急な運動をした後に痛みがあったり、
咳がしつこい時の胸痛では整形外科専門医のところに行かれた方が良いでしょう。
また、肋骨骨折では肋骨が肺に刺さって気胸が生じたときは、すぐに治療をすれば安全ですが、
手遅れになると非常に危険で緊急入院・治療をしなければなりません。
見逃すと死亡される事もあります。 私も勤務医時代に何人も気胸を診察したました

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