413 痛みが無くても治ったとは限らない
まとめ
①ケガ直後の痛みは警告信号
②治癒と痛みの消失は違う 「痛みが無い」は「治癒」では無い
③下肢の骨折があっても歩ける事がある。手術が必要なものでも
ロナウイルスが早くおさまりますように!
そして手洗いを忘れずに。
さて ケガをすれば痛みがあり、痛い時はどこかが悪いのです。
これは間違いがありません。
しかし痛みが無くなったから正常になったとは言えないのです。
安静時痛と可動時痛が無く、どこを押しても痛み(圧痛)が無いなら
様子を見られても良いでしょう。
しかしある部位で圧痛が強いようなら、
骨折や、軟骨損傷、靭帯損傷や骨の病気、打撲傷、皮膚の感染症や病気かもしれません。
少し時間が経ち痛みが無くなっても
圧痛が残っていれば治ったとは思わないで下さい。
手が動くとか、歩けるから大丈夫と判断するのも間違いです。
骨折していても骨折部分を固定すればほとんど痛まず、
固定状態が良く、安静を続ければ数日で痛みは消失します。
創外固定という治療方法では
骨折部は動かないので固定後は痛みはあまりありません。
骨折している手でコーヒーを持って飲む事も可能な場合があります。
そして骨折の型により痛みが違います。
駐車場の車止めに引っかかり前方に転倒して
膝の前方を強打した後に歩いて来院した人がよく来院します。
関節は腫れて関節腔は血液でいっぱいでしたが歩けました。
膝蓋骨が縦に割れたり、横に割れたりしている骨折です。
骨折部の圧痛以外の症状はあまリありません。
でも骨折です。
幸い手術の必要なく
膝の固定を1ヶ月以上して骨折を治しました。
痛みは警告信号なのですが、受傷直後以外は信頼できない事があります。
一目でわかる骨折は誰でも用心します。
骨折か分からない時は診断が重要です。
見逃さない事も大事です。
受傷時の痛みは参考になりますが必須ではないのです。