414 後医は名医

まとめ
 ①後から診察する医師は診断が簡単になるので名医に見える事がある
 ②肋骨骨折や脊椎圧迫骨折でも最初のレントゲン検査ではわからない事がある
 ③コロナウイルスのPCR検査も同じ
 ④政府を非難するだけでなく、みんなでコロナウイルスをやっつけよう

2日前に疼痛が出現した。咳が続いていた。

最近のメディアのコロナウイルス対応の政府への批判を聞いていると
タイトルの言葉を思い出します。私が研修医の頃に教えられた言葉です。病気の初期は症状があまりなく、診断がとても難しい時期があります。ところが、後から診察すると簡単な事があります。「今、診断ができたからと前医を批判する事はやめなさい」その通りです。
多くの方はレントゲン検査(Xp)をすればすべての骨折がわかると思っています。しかし、そうではありません。PCR検査も同じです。例えば肋骨骨折。初診時のXpで全く骨折がある様に見えないのに、1週間後のXpで確認された事があります。

咳による疲労骨折


そして、初診時のレントゲンを見直してもやはり骨折がわかりません。脊椎圧迫骨折でも似た事が起こります。初診時に骨折はない様に見えて時間が経つと変形とその部分の痛みが出現します。疑う場合はMRI検査を行ったりします。100%完璧な検査はないのです。
その為、症状が持続する人は繰り返し検査を受ける必要があります。ただ、その頻度は疑う病気や怪我によって変わります。同様にコロナウイルスのPCR検査も完璧ではなく、陰性だから完全に安全とは言い難いのです。その為、症状を診ながら検査をして安全と判断するのは時間がかかります。今回の学校休校も後から批判するのは簡単ですが、先手を打って実行するのは難しいのです。今の政府が完璧とは言えませんが、メディアや野党も完璧ではない様です。非難ばかりや不安をあおるのではなく、政府に協力すべきは協力してキャンペーンでもしたら良いのにと思います。専門家でさえ意見が別れる事を批判してどうなんでしょうか。
もっと協力できないのでしょうか?少し違う方向から見て見ました