377 してはいけない事
整形外科は手足や脊椎など動きに関した病気やケガを治療します。
そのため、手足の切り傷やけがは専門範囲です。
開業時「指の怪我は専門じゃないでしょ」と言われました。
誤解です。整形外科は手足の怪我の専門です。
さて、この連載を始めた頃にしてはいけない事を書きました。
①突き指で指をひっぱらない。 悪化させます。
②タバコ葉を止血に使用は危険(下手すると中毒)。
昔、タバコの葉で止血をしようとした人がいました。
喫煙は肺癌になりやすく、キズ(骨折を含 む)の治りが遅くなります。
それ以外にも、腰痛症になりやすくなります。
③歩けても骨折している事があり手術の必要な時もある。
骨折診断は圧痛部位が重要で、腫れや皮下出血は参考にしかなりません。
痛みがない骨折もあります。
④関節脱臼は骨折を伴なう時がある
近くに医療機関があるなら、すぐに受診をしましょう。
無理に整復すると骨がさらに折れてしまう事がある。
⑤キズはまず洗ってゴミを流せ。
傷口を泡で覆う消毒薬がありますが、ごみと共に固まって残りやすい。
消毒は傷の周辺にするだけで良いです。
⑥止血は出血部位の圧迫が主です。
腕や脚、指の根本を縛らない事。
阻血が長いと壊死の危険が出てきます。
⑦湿布は患部の冷却効果なし。
氷やアイスノン等で冷やせ。
コールドスプレーを肌に直接吹きかけると凍傷になる。
タオルに吹きかけてそれを患部に当てる事
⑧65歳以上の尻餅・転倒は痛みが少なくても腰椎圧迫骨折を疑った方が良い。
⑨骨折以外の腰痛の多くは3日以上安静は逆効果。
腰周辺の筋力が低下してしまいます。
かと言って、無理はしないように
⑩湿布の鎮痛効果を信じているのはほぼ日本人。
最近、鎮痛効果が確認されたシップも出てきました。
⑪無人島なら病院がないから火傷にアロエ?
日本なら近くに病院があるのでアロエより病院。
⑫指で傷に塗布薬を塗る
手の常在菌を塗りたくる事
⑬強く筋肉をもむ
一時的に痛覚神経まひ+ 毛細血管切れる
⇨一時的に痛みが和らぐ+阻血
⇨痛む 以後⑬に戻る