353 関節捻挫と思ったら

関節捻挫と思った時の注意点は、骨折・軟骨損傷があるか?靭帯損傷があるかです。いずれもしっかり治療をしないと一生涯の問題になる可能性があり、疑いがあるならレントゲンMRI検査が必要です。骨折や靭帯損傷があれば関節捻挫の診断ではありません。足関節を何回も捻挫する(癖になった)人の原因は靭帯損傷による靭帯機能不全が多いのです。最初の靭帯損傷時にしっかり治療(固定)していないと靭帯が伸びたり、切れたりします。その後、靭帯が緩むか消失し、捻挫を繰り返します。実際に足首を捻挫したとして来院された方の靭帯を超音波検査で見ると何割かは靭帯損傷を認めます。そんな方は足関節を固定し、損傷がひどい時は手術を勧めます。多くの方は保存的治療を1ヶ月ほどすると足のぐらつきが少なくなり超音波検査でも靭帯がしっかりして治ります。固定してもグラグラな人は残念ですが手術を勧めます。靭帯損傷時の初期はマッサージや電気治療は勧めません。あまり役に立たず、無理をするとさらに靭帯を痛めます。また、筋力維持訓練は必要ですが、ぐらつき改善は期待はできません。なぜなら、骨を固定する靭帯(骨と骨を結ぶ)には筋肉が介在せず、筋力訓練をしても完全な靱帯機能の代わりにはならないのです。軟骨損傷の場合は治療方法はありますが、今のところは手術が必要な事が多いです。再生医療で良い結果が得られていますが、一般的に認められた治療ではなく、保険適応の予定はまだなさそうです。初期治療が重要です。