408 寒い時期の朝の首の痛み
まとめ
①起床時の頸部痛(寝違え)の原因 肉体的・精神的ストレスによる寝不足
(歯ぎしり、無呼吸症候群、室温、服装)
②頸部の筋力低下 スマホやコンピューター、運動不足
最近、起床時に首が痛い人がよく来ます。
「枕が悪いのでは?」「何かの病気?」と
心配して来られる方が多いのですが、
姿勢や環境の原因も結構あるようです。
診察時に次の事をよく聞きます。
①充分な睡眠がとれているか
②精神的・肉体的ストレスの有無
③歯ぎしりやいびき
④寝室の環境や寝巻(寝間着)
⑤就寝時の首回りの保温状態
などです。
頭(6~8kg)を支える筋肉は
首の後ろから背中まであり、
座っても立っても首を支えて緊張しています。
特に座って仕事をする姿勢では頸部~背部の筋肉の緊張が強く、
筋肉内圧力が上がり血液循環は滞ります。
スマホ操作も同様です。
筋肉は酸欠になり、発痛物質や老廃物が増え痛みます。
これを防ぐ為には
椅子から立って手を振りながら歩行や足踏みをします(1時間に5分以上)。
手足の動きによって左右の首や腰の筋肉が交互に弛緩と緊張を繰り返し、
血液循環や酸欠状態が改善されます。
同時に発痛物質や老廃物が肝臓に運ばれて分解されます。
そして1日のうち就寝は首回りや腰の筋肉が休める大事な時間です。
しかしこの時に
①気温が下がって首周辺が寒い、
②悩み事で眠れない、枕が合わなくて眠れない、鼻づまりで寝られないなどになると
筋肉の緊張が続き、
本来なら痛みが和らぐはずの朝起床時に首回りが痛くなります。
そして仕事中は少し和らぎ、夕方は再び痛みが強くなる事を繰り返します。
せめて、睡眠時は暖かくリラックスするように工夫しましょう。
どうしても痛みがとれない時は早いうち整形外科へ受診し、診察を受けましょう。