406 鎮痛剤の選び方と有効期限

まとめ
 ①薬はどれ位で効果が出るのか、持続期間などが重要
 ②薬は開封しておらず、暗所に保存しても6ヶ月位までが限度

鎮痛剤を選ぶ時、どこに作用させるか、副作用、効果の出方が重要です。
痛みの原因がどこか、
腎臓・胃・肝臓・心臓など病気がないか、
いつの痛み(午前中なのか、午後なのか どういう姿勢か)が強いのか
などを考慮して、体に負担の無い様に鎮痛剤を処方します。
鎮痛剤は昔と違い胃腸に影響のない鎮痛剤も多く、
薬の効果発現時間が違うもの(20分数ヶ月)、
早く効いても消炎効果が無いものや(単なる痛み止め)
ゆっくりと効いて少しずつ良くなるものなど
薬の性質、患者さんの希望(とにかく早く痛みをとりたいとか)、
痛みの強さや日内変動、
病気により薬を変えます。
今飲んでいる薬の効果発現時間は主治医に確認された方が良いでしょう。

薬の有効期限

先日、ある患者さんに
「鎮痛剤はまだあるのでいりません」と言われました。
カルテを調べると2年前です。
確認すると「そうです」と言われました。
「その薬は破棄して下さい」と言うと
友達(医療関係ではない)に聞いたら「二年前位なら良いよ」と
言われたそうです。
冷暗所や冷蔵庫等の環境で保存しても6ヶ月位が限度だと思います。
開封済みの薬やシートの薬では薬が変性している可能性が高く、
効果がないどころか、副作用が生じる可能性もあります。
指示通りに内服し、余った薬(通常は余らないはずです)は
捨てた方が安全です。
塗り薬も一度開封すると雑菌と触れて
塗布薬の中で繁殖する事があります。
できれば使い切りの薬と考えてください。
医師は処方した薬の効果から次の治療を考えます。
指示より少なく内服すると
必要濃度に達せず、効果がゼロの薬もあり、
副作用のみ生じる事さえあります。
運が悪ければ無駄な薬となり
誤診を招いたり、副作用の危険が生じます。
やはり、医師からもらった薬は必ずしっかり内服する事
内服できなかった・しなかった時、副作用が出た時は
医師にすぐに伝える事
飲み忘れの薬をどうするかは、医師に尋ね、
破棄する様に言われたら、もったいないですが、捨てましょう。