371 夏の湿布と熱中症
夏になると増えて来るのが湿布による光線過敏症です。
暑くなると服装も露出が増えるので、直射日光の当たる部位が増えます。
湿布を貼る時に気を付けなければいけません。
最近はネットで調べられるので、知っている方も増えました。
それでも、まだまだ不十分です。
重要な点は湿布を剥がした後も 4週間は皮膚の中に原因物質が残存している事です。
そのため、剝がした後、約1ヶ月間は太陽光に直接当てない事です。
この光線過敏症も軽いもの(発赤)から、やけどの様に重症で水泡ができるものまで色々あります。
もし、発症した時には、原因物質が皮膚から無くなるまで、
約1ヶ月間の遮光と数ヶ月の治療が必要です。
先日も腰痛の為の処方された湿布を手首に貼ってきた女性がおられました(手首の捻挫)。
その湿布薬の裏の注意書きには光線過敏症の事が書いてあります。
全く見ていなかったそうです。これから1ヶ月は手袋などで遮光が必要です。
光線過敏症は大した事がないから気にしないで良いと医師から言われた患者さんがいました。
私はそのようには思えません。実際に光線過敏症を診るとそんな事は言えません。
湿布も薬なので注意書きは確認して下さい。
そして覚えて欲しいのが、湿布では冷えない事です。
湿布には冷感があるだけで冷えないのです。
捻挫や打撲をしたら、冷やす事が基本ですので、水道水や氷などで冷やしてください。
炎症反応が軽減され、腫れや痛みが減ります。
最近、急に気温が上がってきました。
気温が上がれば熱中症も注意です。
以前に有田陶器市で熱中症の女性を診た時に気になった事は、
その女性が救急車乗車を拒否した事です。
一時、意識が朦朧としていました。ご自分では軽症と思ったのでしょう。
危険だと説明して無理やり救急車に乗せました。
死に至る事がある熱中症を簡単に考えてはいけません。
防ぐ事が可能な怪我や病気をするのは寂しい事です。