28 腰痛症と足のしびれ
足のしびれには、大きく分けて2つの原因があります。
①神経に障害が生じておこるしびれ感(椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、末梢神経炎、転移性腫瘍または脳梗塞など)、
②血管障害(閉塞性動脈硬化症や糖尿病など)による血流不足のためのしびれ感です。
これらと腰痛が同時に生じることも多いのです(特に①)。
いずれも進行する事もあり放置せずに医療機関で検査を受けるべきです。
しびれ感に加えて次の様な事があるなら要注意です。
①煙草を吸う、
②糖尿病、
③癌の既往。
さらに神経性では、
①皮膚の触った感じ方が違う、
②腰をのばす・手を伸ばすなど姿勢により症状が悪化する、
③無痛でも足・指が動かしにくい、
④歩行すると両下肢がだるくなる・痛くなる。
血管性では、
①足を触ると冷たい(動脈が触れくい)、
②高血圧、
③心筋梗塞・脳梗塞などの既往あり、
④自転車走行で足がだるくなる、などです。
骨粗鬆症のお年の女性が足を引っ掛けて、転倒せずに腰椎骨折がおこり神経を圧迫して下肢のしびれが生じる事もあります。
安静にしても腰痛が持続する場合、
腫瘍や炎症を考えなければならないので注意が必要です。
医療機関での詳しい検査を行った方がよいと考えられます。
腰痛は筋力不足とバランスの悪化によるものから、必ず手術を必要とするものやしないものなど多岐にわたっており、
痛みがなくなっただけでは治療になりません。
痛みの消失=治癒 ではなく、
一時的なものも多いのも事実です。
主治医とよくお話しになり、自分の病名をよく聞いて納得しながら治療してください。
2日前の新聞である作家が書いていました。
『腰痛は人間の宿命なのだ。』