38 湿布の使い方
①傷の上には湿布を貼らない
②湿布では冷えないので、氷やアイスノンなどで冷やす
③温感湿布も温めるわけではない。
まず、①傷の上には湿布をしては行けません。そしてよく聞かれる質問に『冷たい湿布(冷感湿布)と温かい湿布(温感湿布)はどっちを使えばいいのですか』があります。答えは外傷後4日間ほど冷感湿布を使えば、その後は肌に合えばどちらでもいいでしょう。捻挫•骨折•打ち身などの直後は毛細血管や細胞が破壊され、細胞内から化学物質が流出。周りの細胞に連鎖反応を引き起こし、腫れや痛みなどの炎症が周辺に広がります。これは化学反応ですので冷やすのが基本です。しかし、冷感湿布の冷却効果は-0.9℃(気化熱の吸収)しかありません。言い換えると冷感湿布は冷たく感じるが、冷えません。冷感湿布に加えて氷での冷却が必要です。温感湿布は『カプサイシン』など血管拡張作用物質が含まれ化学反応を促進しますので受傷直後に使用すると痛みや腫脹が増強します。受傷後4日も経過すれば修復過程が主になり毛細血管が作られ治癒に必要な物質やエネルギーが運ばれます。この過程では血行改善が治療に効果的なため、リハビリで暖めたり温感湿布を使用します。冷感湿布も冷えるわけではないので有効な使用ができるわけです。また、喫煙は血流低下により治癒が遅れるので控えた方がいいのです。