367 薬の止め方(鎮痛剤編)

鎮痛剤を内服される方の中に、症状が軽くなったので量を内服量を減らされる方がいます。
基本的な考えはその通りです。しかし止め方に注意が必要です。
鎮痛剤は単なる「痛み止め」ではありませんので急に、止めたり、内服量を減らすのはやめた方がいいですよ。
鎮痛剤の効き方にはいろいろ有ります。

  1. ある程度のを内服しないと効果が無いもの
  2. ある程度以上内服しても効果が変わらないもの
  3. 内服量で効果が変るもの
  4. 急に止めると副作用が出たり、痛みがぶり返してしまうもの

などがあります(他にもいろいろあります)。
そしてそれぞれの注意点として

1、ある程度の量が必要な薬では1回の内服量を減らすと鎮痛効果が無くなり、副作用の可能性だけ残ります。
この場合、減量したい時は、量ではなく回数を減らしましょう。
2、ある量以上内服しても効果が変わらない薬は、効果が無いからと上限以上に内服しても副作用の危険が増えるだけです。
他剤に変更した方が良い事も考えられますから、主治医に相談しましょう。
3、内服量で効果が変わる薬もは、上限はありますが、痛みに合わせながら内服量を加減します。
この場合は痛みが少なくなれば、薬の内服量を減らしていい訳です。
4、痛みがぶり返す薬は、その効果で症状が軽減もしくは消失して調子の良い人が、急に内服を止める事で副作用が出たり、痛みが出ます。
この場合は急に内服を止めるのではなく、徐々に減量していきます。

以上のように痛みが減った場合、薬の中止方法にはいろいろあるので、主治医に確認してから減らしましょう。

また、鎮痛剤もそれぞれに得意分野があります。
痛みは神経障害性疼痛、侵害受容性疼痛、心因性疼痛に分類され、それぞれの疼痛にあわせて勧められる薬がそれぞれ
第1選択剤、第2選択剤、第3選択剤と分けられています。
医師は、それぞれ、原因疼痛強さ種類に合わせて、また、副作用の事などを考えて薬を決定します。
処方された薬が必ずよく効くとは限らず、また、体の状態によって使えない薬があるため、
第1選択剤、第2選択剤….と決められているのです。
そこで、あまり効果が無い場合は薬が効かないと諦めずに、違う選択薬を試す価値があります。
主治医に相談されたらいいでしょう。
もちろん原因疾患の治療が必要です。しかし痛みを和らげるのも心身にとって重要な事です。

ビタミンD

次の記事

368 太陽と健康