337 抱っことおんぶどっちがいいか?
11月は腰痛の患者さんが多く来ました。そして、腰椎圧迫骨折の方も多く来院されました。 骨粗鬆症の治療中でまだ十分に骨密度が上がって おらず、5kg以上の物は持たないで下さいと説明した方が多かったですね。なぜ5kgかと聞かれる事があるのですが、お米を買う時の袋で中間 ぐらいが5kgだったので、これ以上は持って欲しくないと5kgにしました。もともと腰には体重の数倍の負荷がかかっているのに、それに加えて5kgを加えると20kg以上の負荷はかかります。詳しく見ると背骨から離れるほど負荷は大きくなります。上半身の重心は背骨のかなり前にあります。 この為、腰の筋肉は半身を引き起こす為、上半身の重心が背骨から離れれば離れる程、大きな力が必要となります。もし、子供を抱っこすると上半身の重心は子供の体重と合わさって重たくなり、さらに背骨から離れてしまいます。そして、腰の筋肉にかかる負荷はとても大きくなってしまいます。ところがおんぶにすると上半身の重心は背骨に近づき、重みが増えても腰の筋肉にかかる力は減少するのです。子供とのコミュニケーションのために抱っこにする方もおられると思いますが、腰が痛いのに無理をして抱っこせず、たまにはおんぶで過ごしてもいいのではないでしょうか。また、骨粗鬆症のおばあちゃんなら、さらに抱っこよりはおんぶで過ごすようにして下さい。原因不明の脊椎圧迫骨折もよく聞いて見ると孫の世話でと言われる方が多いのが気になります。気をつけて