340 骨粗しょう症薬 肩こりは霊が原因ではありません。
最近の雑誌には「これだけで○○○が治る」といった本当なら医者がいらんような安易な記事や広告が多いと思います。インターネット情報も多く、情報を調べて来院される患者さんも増えました。しかし自己診断は難しい様で、診察前に正しい診断をした方は2割位で、8割は間違っています。ただ、病気を早く理解して頂けるので先に情報を見てもらう事は良いと思います。自分の診断が間違っていても怒らないで下さい。そして、インターネットは間違った情報の宝庫でもあるので情報の出どころは確認して下さい。「霊がついた」ので肩こりがひどいと言われても、私は除霊はできません。また、雑誌は情報に責任を持っていない事があります。雑誌にある薬剤師が骨粗鬆症薬は効かないと言っていると載っていました(薬剤師の責任?)。その骨粗鬆症の治療効果は実際の骨密度と血液検査で見ますが、これらの検査結果は薬剤師の方よりも医師の方がはるかに見る機会が多く判断しやすいのです。私のクリニックでは骨粗鬆症治療中の全ての患者さんの骨密度測定を定期的に行ないます。そして治療を続けた方で骨密度減少の人はほとんどおらず、減少した人も治療方法の変更で回復します。治療中の方には、治療の必要がなくなった方、年13粒程度の投薬だけで良い方も増えています。逆に骨密度測定をした人の中に結果を誤解し、治療の必要がないと思い込む方もおり注意が必要です。よく医師に確認しましょう。72歳以上の方は半分以上が治療必要です。国と医師が認めた治療を信じるのか、話題を追求する週刊誌を信じるのか、判断は本人次第ですが、どちらの信頼度が高いかははっきりしていると思います。