33 痛くない骨折

痛くない骨折というと信じられないと思いますが実際にはよく起こっています。年をとって背が低くなってきた方です。誰の背骨でも立っていると100kg以上の力がかかります。骨粗鬆症の進行とともに背骨の強度はどんどん低下し、勢いよく座った衝撃でもマイクロフラクチャー(micro fracture )=『微少な骨折』が生じます。ケガをしたことがなくて腰が曲がっているのは実は何回もマイクロフラクチャーが生じて背骨が潰れてくるのです。これを防ぐ方法は骨粗鬆症を治すしかありません。多くの副作用の少ない薬が出ていますので、あきらめずになおしましょう。他に骨折をしても整復がきれいにされ、周辺組織の傷みが少ない時には、骨折は数日で痛みが消失する事があります。これは痛みがないけれども直ったわけではないのです。どのような骨折でも最低3週間は治療に必要です。痛みがないものだからギプスを早めに自分で取ってしまう人がいますが、これは実は非常に危険なのです。早めのギプス除去は骨折部分が曲がってつく可能性があり、曲がって付いた骨は手術をしないと治りません。ギプスは骨が曲がらないようにするためのものです。痛みは重要なサインですが、いつも出てはいないのです

滑膜ひだ障害

前の記事

32 膝の音
外反母趾

次の記事

37 外反母趾