信じる者は物によっては救われない
患者さんの考え方にはいろいろあります。
その考えを決めるに当たって、病気に関してはなるべく正しい知識を持って
判断していただきたいので、説明をよくするようにしております。
そして、信じている事もいろいろあります。
大学にいる頃に
宗教上の理由から体から出た血液を使用する治療を
してはいけない方の主治医になった事があります。
その方とはいろいろ確認と相談しながら
使用して良い薬や治療と使用をしないで欲しいと薬と治療を区別して
本人が納得した上で治療を行った事があります。
この時、上司の医師はあまり相談にはのってくれませんでしたが。
今も通常治療では患者さんと良く話し合って
治療方法に宗教上の問題があれば治療方法を変更しています。
宗教上の考えは大事にしていますが
まさか、煙草に害がないと信じている人がいるのは
ビックリしました。
本気でそう思っておられるようです。
その時の症状の悪化も喫煙が少し関連しているように
思われたので「あまり吸わないほうが良いですよ」と
説明したところで、
その方の気持ちに火を付けたようで
「たばこは身体に良い」
「たばこで癌になる事はない」
「飲酒の方が悪い」
と続け様に言われました。
印象としてはCOPDという肺疾患を患っているように見え、
出来れば呼吸器科・内科を受診して頂きたい感じでしたが、
これ以上言っても聞いてくれませんでした。
早いうちに気付いてくれたらいいのですが。